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バリ島と日本の小学校をつなぎオンライン授業 「地球環境問題」「世界平和」考える

バリ島からのリアルな映像と話しに耳を傾ける児童

バリ島からのリアルな映像と話しに耳を傾ける児童

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 バリ島バリ倶楽部の尾島さんと湘南学園小学校(神奈川県藤沢市)6年生児童34人をオンラインで結び、バリ島の宗教や文化、ごみ問題の現状や取り組みなどを生配信する授業が12月14日、行われた。

ごみ銀行

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 バリ島のディープなツアーを提供するツアー会社「バリ倶楽部」社長の尾島さんがアンバサダーを務めた今回のオンライン授業。バリ島の美しい映像の後、西デンパサールにある寺院前で生配信がスタートした。尾島さんの紹介が終わると、日本語ガイドのマデさんが寺院の入り口に立つ石像や地面に置かれたお供え物について説明し、バリヒンズー教の陰陽の世界観などについて話した。

 2人はバイクに乗りバリ島の景色を見せながら「ごみ銀行」へ移動。「ごみ銀行」は10年ほど前に行政の指導で始まったもので、家庭からのごみを分別して出せば、資源になりお金に換えられるという市民へのごみに対しての意識改革の取り組みの一つ。ごみボランティア団体「クリーンアップ・バリ」のリーダーのさちこさんと合流し、「ごみ銀行」の仕組みやバリ島のごみ事情、普段から行っている清掃活動を通して感じた人々のごみに対しての考え方の変化などについて話し、「ごみ銀行」のニョマンさんにも日本からの質問に直接答えるなどしてリアルな声を伝えた。

 尾島さんは「日本とバリ島は遠く離れているが、今回オンラインでつながれたことをきっかけにバリ島が抱える環境問題を一緒に考えてもらうことで、人ごととは思わず同じ地球上にいる者同士の問題だと感じてくれれば」と期待を込める。

 同校の中許竜宏教諭は「現地の映像を見ながら、実際に住んでいる方々の生の声をズームで聞き、さまざまな価値観や思いに触れることができた。バイクで移動した場面は子どもたちも興奮していた。世代を超えZoomで時空や空間も超え交流できた、とても刺激的で素晴らしい時間だった」と振り返る。

 「『全ては自然からできていて、我々は自然に生かされている』という尾島さんの言葉の意味を地球環境問題としてしっかりと考えていきたい。バリヒンズー教の人々が最も大切にしている世界観『トゥリ・ヒタ・カラナ』(=人と人、人と自然、人と神の3つの調和)のように調和が取れた世界にするためには、互いの違いを認め合いリスペクトすることが世界平和への第一歩だということを学べた」とも。

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