子ども時代に別れを告げる山ごもり体験 バリ島のグリーンスクールで通過儀礼

通過儀礼のキャンプファイヤー

通過儀礼のキャンプファイヤー

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 バリ島のグリーンスクールで10月5日から、子ども時代に別れを告げる通過儀礼イベント「Rite Of Passage(ROP)」が行われた。

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 グリーンスクールとは、環境問題に特化した教育プログラムを取り入れ世界中から注目を集める学校。3歳から18歳まで40以上の国籍の400人以上の生徒たちが通う。全てが竹で造られた校舎や環境保全・エネルギー・農業への取り組みについて、視察に訪れた国連事務総長も、そのビジョンに深く感銘を受けたという。

 ROPは欧米の私立学校ではポピュラーなイベントだ。特に有名なのは、オーストラリアのメルボルン近郊にあるジ―ロン・グラマー・スクール。ミドルスクール最終学年に当たる9年生が約2カ月間、人里離れた山中にあるティンバートップ・キャンパスにこもり、電気も水道もインターネットもないサバイバル生活を送る。このプログラムは、世界中の王侯貴族や富豪たちが子弟を送り込むプログラムとしても知られている。

 一方、グリーンスクールのROPは、学校生活自体がほとんどサバイバル環境であるため、こちらは精神面重視で行われる。参加するのはG9の生徒(ハイスクールの1年生、日本の中学3年生に相当)。男女別に、それぞれ3泊4日の山ごもりキャンプを行った。

 出発当日の朝、生徒は母親と共に学校に集まり、母親が書いた自分宛ての手紙を受け取る。生徒がその手紙を読んだ後、キャンプに同行する教師やメンターと母子は一緒に大きな円をつくり、生徒がそれぞれ自分の母親を紹介。最後に母と子は向き合い別れの言葉を交わす。

 生徒たちが旅立った後、残った母親たちは輪になり、我が子の幼かったころの思い出を語り合い、胸の内に住む幼い我が子の姿に別れを告げる。

 キャンプで生徒たちはさまざまなアクティビティを体験し、経験豊かなメンターたちから人生に待ち受けるさまざまな出来事についての教えを受ける。2日目の夜、生徒は父親からの手紙を教師から手渡される。生徒はキャンプファイヤーの炎の明かりでそれを読み、最後に手紙を炎の中に投げ入れる。

 4日目に学校へ戻ると、そこには父と母が待つ。親子は再び一緒になるが、その関係性は3日前のそれとは変化を遂げている。子から見た親も、親から見た子も、一人の人間として見ることができるようになっているためだ。

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