環境保護を目的とした「国際ジャズ・フェスティバル2023」が6月8日・9日の2日間、スランガン島にあるクラクラバリで開催された。
亀を意味するクラクラが名前となっている「クラクラ・バリ」はスランガン島の埋立地にある500ヘクタールもの面積を持つ特別経済プロジェクトの政府公認地区。クリエーティブ産業の連携センターとして持続可能なエコシステムの世界的モデルとなることを目指し、バリヒンズー教の精神である「トィリヒタカラナ(3つの調和)」をベースに、人間と自然と精神性のバランスを考慮した教育、テクノロジー、ウェルネス・ツーリズム、海ガメ保全などに関連したエコ施設が建設される予定となっている。
今回初めて開催された国際ジャズフェスティバルは、音楽を入り口として海の生態系や環境を守る必要性などを多くの人に理解してもらうことを目的に、「ジャカルタ国際ジャワ・ジャズ・フェスティバル」とのコラボレーションにより企画。インドネシアのジャズミュージシャンの他、現代版ソウルジャズのモーリス・ブラウンやジャズオルガン奏者のトニー・モナコ、ジャズピアニストのマイク・デル・フェロー、スムーズジャズのブライアン・シンプソン、シンガー・ソングライターのアルピ・アルトなど海外アーティストも多く参加した。
イベントは16時に入場が始まり22時過ぎまで行われた。広い敷地にはスポンサー企業や飲食店、アクセサリーや環境に配慮した製品を展示販売する店など約30のブースが出店。2日目のトップはシンガー・ソングライターのアルピ・アルト。夕暮れ時の会場には美声が響き渡り、夜が深まるにつれてさらににぎわいを見せ、熱気に包まれながら観客は思い思いにジャズを楽しんだ。