バリ島北海岸のテジャクラ村で作られている、海洋深層水がピラミッド型に結晶した天然の塩「ピラミッドソルト」が、雨季に入ると塩の生産がほとんどできないことから乾季の今、最盛期を迎えている。
テジャクラ村の沿岸付近は海底2000メートルから海洋深層水が自然に湧き上がる特殊な地形。ピラミッドソルトはバリの伝統製法「揚げ浜式塩田法」で作られている。作り方は、まず深海から沸き上がる海水を砂浜の塩田にまく。太陽と風の力で蒸発させ、その砂に海水を注ぎ塩分濃度の高い塩水を作る。それをろ過して天日乾燥で塩ができる。
地元の人によると、その中でもピラミッド型になる確率はおよそ100万分の1。型に入れて人工的に作られたのではなく、あくまでも自然にできた形。希少なピラミッドソルトは地元では「海の宝石」ともいわれる。天日干しでバリの太陽、月の光を十分に浴びてミネラルも豊富。神秘的なピラミッドの形は、その年の天候によっては生産量が極めて少ない場合もあるという。