バリ島のサヌール、カジャ村で10月7日、世界狂犬病デー(9月28日)を記念する式典が開催された。
バリ島で狂犬病が発覚されたのが10年前の10月7日。狂犬病撲滅スローガンは何度も掲げられたが、まだ達成に至っていない。
2016年4月にサヌール地区で開発されたパイロットプログラムProgram Dharma(PD)は、ウダヤナ大学公衆衛生学部・獣医学部、BAWA(バリ動物愛護協会)、IFAW(国際動物福祉基金)、ウダヤナ大学公衆衛生イノベーションセンター(CPHI)とサヌール地区全域の28のバンジャール(地域コミュニティー)による狂犬病撲滅と動物愛護のための共同プログラム。
主な活動は、各家庭を訪問して犬の統計調査を行い、狂犬病予防接種を徹底する、犬の頭数を不妊手術でコントロールする、動物愛護の教育などが含まれる。
PDとサヌール、カジャ村共同企画により当日、動物保護と福祉に関する村の新規制(Peraturan De-sa/PERDES)が同村諮問機関(Badan Permusyawaratan Desa/BPD)によって発表された。村レベルで動物愛護法が条例されたのはバリ島ではサヌール、カジャ村が初めて。この規定により犬肉の生産、流通、消費供給源として生死にかかわらず犬の販売、虐待、破棄、毒殺、窃盗が全面禁止となる。
同式典では、子どもたちの塗り絵やお絵描きコンクールも催された。1位=I.B. Oka Praditya Pratamaさん、2位=I Made Artha Wigunaさん、3位=I Made Bama Kuat Jatiさんが受賞。
「狂犬病の脅威は地域社会を混乱させるだけではなく、観光にも影響を与える。コミュニティーが一体となって活動するダルマプログラムの成果はサヌール地区で実証されている。他の市町村にも奨励したい」とMade Sudana村長は話す。