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新年迎えバリ島が静寂に包まれる 外に出ず瞑想、外国人も非日常体験

バリ島ではニュピ(バリの元日)を迎える前にムラスティ(清めの儀式)が行われる

バリ島ではニュピ(バリの元日)を迎える前にムラスティ(清めの儀式)が行われる

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 3月9日に新年「Nyepi(ニュピ)」を迎えたバリ島の夜が、一斉に静寂の闇夜と化した。バリ島の暦はウク暦とサカ歴があり、3月9日はサカ歴で1938年の元日に当たる。

ニュピ(バリの元日)を迎える前に行われる、ムラスティ(清めの儀式)。

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 この日は一歩も外へでてはいけない。音や光、仕事も娯楽も禁止。食事も厳密には禁止。飛行機も飛ばず、商店も営業していない。バリの家族は静寂の中で瞑想し、バリヒンズーの神々に祈り、この年の家族の無病息災を祈る。

 バリ島は世界有数の観光地であるため旅行客にとっては不便な日になりそうだが、大型ホテルでは客室内のみで点灯を許される。さまざまな制限はありながらも、ツーリストはむしろ神聖でおごそかな一日を楽しんでいる。

 各ホテルがこの日のために用意した格安パッケージ「ニュピ・パック」を利用する在住者も多い。ヒンズー教徒ではない在住者の中にはロンボクやジャワ島で休暇を取る人も少なくない。

 9日のニュピを迎えるにあたり、6日・7日は各地でムラスティという清めの儀式が行われ、ニュピ前日はオゴオゴという精霊の人形神輿で島を行脚して悪霊を追い払う。

 最近では家の窓に厚紙を貼り、外に灯りが漏れないようにして、電気をつけて団らんをするバリニーズも増えている。また、ニュピ前の数日間は食材やおやつを仕入れるためにスーパーマーケットは大混雑する。

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