デンパサールにあるバジュラサンディバリ人民闘争記念碑(Jl. Raya Puputan No14, Panjer, Denpasar )の大規模洗浄が6月12日から28日まで実施された。ドイツの洗浄機専業メーカー「ケルヒャー」のプロジェクトの一環。
2001年に完成した同記念碑は、デンパサールの中心官庁街にあり公園としても整備されている記念碑で、塔の中にはバリ島の歴史を伝える30を超えるジオラマが展示され博物館にもなっている。
ケルヒャーは40年にわたり、国際文化スポンサープログラムの一環として、アメリカの自由の女神やマウントラッシュモアの大統領大彫像、中国の霊山大仏、ベルリンのブランデンブルク門、リオデジャネイロのキリスト像など世界190カ所以上の歴史的建造物の洗浄作業を無償で手がけている。日本では栃木県の松田川ダムの壁面や国の重要文化財である日本橋、長崎原爆資料館や広島記念公園の洗浄活動を実施。インドネシアでは2004年に行った首都ジャカルタのランドマーク「モナス独立記念塔」の洗浄に次ぎ、今回が2度目10年ぶり、192カ所目のクリーンプロジェクトとなる。
6月19日に行われたデモンストレーションでは、ケルヒャーインドネシアのCEOは「私たちは単なる清掃が目的なのではなく、歴史的建造物の維持と保護、そして次世代につなげる自然環境に配慮したサステナビリティーな社会貢献活動を目的としている」と話す。
同席したバリ州文化局長は「この記念碑は公園エリアも含め清掃活動は常に行っているが、このような最新のテクノロジーを使った洗浄は完成して以来23年間行ったことがなく、このようなプロジェクトに大変感謝している。この建物の中にはインドネシアの歴史を伝えるジオラマが数多く展示されているので、多くの学生にここを訪れ学んでもらいたい」と話した。