バリ島デンパサールで7月15日夕方に開かれた「バリアート・フェスティバル(バリ芸術祭)」に、ジェゴグ演奏とのコラボで日本人が多数出演しバリ伝統芸能を披露した。
日本人会グランタン・ペログ同好会「「スアール・ドゥウィ・ストゥリ」のメンバー
長年にわたり毎年デンパサール市内のアートセンターで1カ月間開催される同フェスは、バリ島各地の伝統工芸品や伝統芸能などを中心にさまざまなアートに触れることができるバリ島最大の芸術祭。45回目となる今年は6月18日~7月16日に開催。来年から開催場所がクルンクン県に移されることが決まっているため、今会場での開催は今年が最後になったこともあり、連日、にぎわいを見せた。
最終日の前日に登場したのが、日本人とジェゴグのスペシャルコラボ。ジェゴグはバリ島西部のヌガラ県で生まれた大きな竹を使ったガムラン打楽器で独特な音色と迫力のあるパフォーマンスが人気だが、普段は目にする機会が少ない伝統音楽でもある。特に、この日に演奏したスアールアグン楽団は海外公演も行うほどの人気楽団。
同楽団とコラボしたのが、バリ芸術祭への参加は今回が12回目という、1994年にバリ日本人会の中で誕生したグランタン・ペログ同好会「スアール・ドゥウィ・ストゥリ」。このグランタン・ペログも竹で作られた楽器だが、大竹の重厚なジェゴグの音色とは違い軽やかな音色が特徴。
演奏中の舞踊でも8人中4人が日本人ダンサーだった。参加したバリ島在住の日本人バリ舞踊家の中谷薫さんは「私にとっても思い出深いこの場所で開催される最後の芸術祭に、こうして出演し踊ることができ、とても良い記念になった」と話した。
バリ舞踊を踊った4人の日本人のうち、バリ島在住者は2人。與那城常和子(よなしろとわこ)さんと仲本久乃(ひさの)さんは今回のバリ芸術祭に出演するため、沖縄から駆けつけた。