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バリ島・幻の舞踊「ジョゲッ・ピンギタン」 伝統継承支援でオンライン公演へ

ティルタサリ舞踊楽団

ティルタサリ舞踊楽団

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 バリ島プリアタン村で7月4日、バレルン・ステージで復活した幻の舞踊ジョゲッ・ピンギタンが伝統継承支援のためのオンライン公演で初披露される。

楽団長のオカさん

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 1931年に設立しウブドのプリアタン村を拠点とし活動をしているアナッアグン・グデ・マンデラさん率いる同舞踊楽団は1985年、初の日本公演を行って以来、数多く日本で公演している。そこに「伝承が途絶えた舞踊ジョゲッ・ピンギタンを復活させ、今年のバリ・アートフェスティバルで演じてほしい」とバリ州政府から依頼を受けた。毎年デンパサール市で開催される同フェスティバルは、バリ島の伝統芸能や文化の素晴らしさを伝える祭典で、今年は6月18日~7月18日に開催。

 舞踊ジョゲッ・ピンギタンは1940年から1970年ごろまで、プリアタン村などウブド周辺の複数の村で踊られていた舞踊。その後、時代とともに途絶え、既に半世紀がたっている。楽器は現存しているものがないためゼロから製作しなければならなかった。舞踊は奇跡的に同舞踊を継承しているバリ舞踊マエストロのIbuチュニックさんの協力を得て復活することができたが、多くの苦労があったという。州政府からの支援も多少あったが、楽器の製作費や衣装費など多額の費用がかかり、負担も大きい。そこで日本人向けにバリの伝統舞踊の支援をするオンラインイベントを開催している岡田さんの協力で、7月4日にオンラインで公演を行うことになった。当初はオンラインのみでの開催を予定していたが劇場で鑑賞したいという声も上がったことから、当日はオンラインだけでなく劇場での鑑賞も可能にした。

 舞踊楽団長のオカさんは「われわれが今まで全く見聞きしたことのない舞踊を復活するというチャレンジは困難な場面も多かったが、伝統舞踊の継承はわれわれの目的でもあるので、われわれを信じこのような素晴らしい機会を与えてくれたバリ州政府とギャニャール県に感謝している。バリ舞踊に興味のある多くの日本の方に、ぜひこの公演を鑑賞して伝統継承をサポートしていただければ」と呼びかける。

 当日はティルタサリ舞踊楽団とグンタブアナサリ舞踊楽団、若手メンバー共同による特別ステージで、幻の舞踊ジョゲッ・ピンギタンをはじめレゴン・クンティル、レゴン・チャロナランなど6つの演目を予定。

 上演時間は日本時間20時~22時。オンラインでの参加は、当日リアルタイムで視聴できない場合でもアーカイブで1カ月間、いつでも視聴できる。視聴料は2,000円。劇場での鑑賞料はRp.20万。予約不要。

 バリ・アートフェスティバルでの同舞踊楽団による公演は7月7日・9日。舞踊ジョゲッ・ピンギタンを披露するのは9日。8月5日・6日は、東京・阿佐ヶ谷で開催される「阿佐ヶ谷バリ舞踊祭」に参加し、阿佐ヶ谷神宮境内でバリ舞踊を奉納する予定。

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