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バリ島 グリーンスクールの生徒がジカウイルス撃退の取り組み 「モジーマンデー」

自然豊かなシバンカジャエリア

自然豊かなシバンカジャエリア

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 バリ島の雨期にあたるこの時期、バナナやヤシの木が生い茂り、多くの生きものが生息するバリ島中部のシバンカジャエリアでは蚊の発生を抑えようとグリーンスクールの生徒が中心となり「モジーマンデー(Mossy Monday)」を実施している。

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 モジーマンデーとは、同校生徒たちが月曜日の朝、学校とその周辺を歩いて回り、水たまりを泥で埋めるなどし、水たまりをなくす活動。ジカウイルスやデング熱を媒介する蚊などが水たまりから発生するのを防ぐことが主な目的だ。バリ島では毒性の高い殺虫剤を林や植え込みに噴霧する習慣が根強く残っているが、「危険な薬剤を使わなくても蚊の発生を抑えることができる。それは水たまりをなくすこと。小さな水たまりにもボウフラが湧き、蚊が発生してしまう」とグリーンスクールの生徒たち。地面の水たまりを埋めるだけでなく、エレファントイヤー(クワズイモ)の葉も揺すって茎の根元に水がたまらないようにする。

 ネッタイシマカが媒介するジカウイルスの感染について、1月28日にWHO世界保健機構のマーガレット・チャン事務局長が「緩やかな脅威から非常に懸念される状態に拡大した」と報告。2月1日にも緊急委員会を開き、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。この宣言によってジカウイルスは地球規模の危機として扱われる。ジカウイルスはネッタイシマカという蚊が媒介する病気で、最も被害の大きいブラジルでは50万人~150万人が感染した可能性があり、今後は世界で最大約400万人が感染する可能性があるという。事務局長はさらに「今年はエルニーニョ現象が予測されている、そのため広い地域で蚊の生息数が増える見通し」と語り、感染の拡大を警告した。ジカウイルスには治療薬がなく、ウイルスに感染しないためにはネッタイシマカに刺されないようにするしか方法がない。

 ネッタイシマカが媒介する病気としてバリ島ではデング熱がよく知られており、ジカウイルスと同様に高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などを引き起こす。日本でも2014年夏、およそ70年ぶりに国内感染が確認され、大きな話題となった。

 グリーンスクールの自然観察を兼ねた「モジーマンデー」作戦。子どもたちが始めた小さな活動はネッタイシマカ撲滅の一翼を担っている。

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