日本とバリを行き来し、バリに生えるバニヤンツリーを中心に木版画を作り続ける小松嘉門さんの個展「スピリット バナスパデイ」が2月9日、ウブドのプンゴセカン、アルマリゾート内アルマ美術館(Jl. Raya Pengosekan Ubud)で始まった。
バイク事故で左肩を負傷したことから、ある日、ケヤキの生命力、力強い木からのメッセージに感銘した小松さん。その後、バリ島でバ二ヤンツリーのエネルギーに魅了され、作品を作りながら2000年にバリ島のアルマ美術館で初の展覧会を開いて以来、今回が4度目の個展となる。
展示会タイトルの「スピリット バナスパデイ」は、森などの神や主、自然の精霊という意味で、それらの木の作品を過去最多となる34点展示する。
小松さんの作品は黒い紙に白いコンテでデッサンしたものを、庭の棚などに使われるベニア板
に墨を塗ったものを転写し、それを彫り版画にしている。バニヤンツリーの毛肌の質感や表情を出す繊細な彫りのため、彫り上げた一つの版にインクを塗って刷るのは最大7回が限界だと小松さんは言う。小さいものは制作に約1カ月、大きいものは1年ほどかかるという。
期間中、小松さんはほぼ常駐しワークショップも予約制で行う予定(要確認)。3月9日まで。