日本の終戦記念日から2日後の8月17日、バリ島各地ではインドネシアの独立記念日の式典やイベントが開催され、赤と白の国旗が街じゅうに飾られた。

中学校で行われた国旗掲揚式典

　300年にも及ぶオランダ植民地時代、そして約3年半の日本統治時代を経て、インドネシアが独立を宣言した日。現在でもこの日に行われる行事などでは「ムルデカ！（＝独立の意）」と皆で叫ぶ習慣がある。インドネシアの人々がこの日を盛大に祝う理由が歴史を振り返ると理解できる。

　77回目となる今年も8月頃になると道端には国旗を販売する露店が現れ、至る所で赤と白の国旗が飾られ始めた。宿泊施設やショッピングモール、オンラインショッピングなどでも特別セールを行うなど、インドネシア全体が独立記念日の祝賀ムード一色に包まれた。

　この日は祝日のため授業はないが式典が行われた。学校で行われる式典では、最も人気のあるパスキブラ部（国旗掲揚隊）が式典のメインとなる国旗掲揚を行った。町内会などでは綱引きやムカデ競争、パン食い競争ならぬクルプせんべい食い競争など日本の運動会のようなイベントが行われた。

　バトゥブラン村タンパッド地区ではこの日、朝から夜までさまざまなイベントが行われにぎわっていた。中でも一番盛り上がるのはパンジャット・ピナンと呼ばれる棒登り競争。油が塗られた滑りやすい丸太を協力して上り、上に釣られた景品を獲得する競技では多くの歓声が聞かれた。