バリ島マス村の仮面博物館「ルマ・トペン」(Jalan Tegal Bingin, Banjar Tengkulak Tengah, Kemenuh, Sukawati)に日本の伝統芸能である能楽や神楽などを展示する日本パビリオンが完成し、8月12日、開会セレモニーが行われた。
バリ島やインドネシア各地の祭事で使われる伝統的なお面や人形などを展示している同館。2014年には敷地内のオープンステージで能楽・インドネシア芸能コラボレーション公演を行うなど、かねて日本との交流を深めてきたが、このほど日本の伝統芸能である能楽や神楽のお面のコレクションや衣装、小物などの作品を展示する「日本パビリオン」が誕生した。
セレモニーでは、一般公開に当たり協力した岩手県花巻市教育委員会教育委員長の佐藤勝さんをはじめ、岩手県早池峰岳神楽の小国朋身さん、能楽師の津村禮次郎さんたちが動画メッセージで祝辞を寄せた。
出席した勝又晴美在デンパサール日本総領事は「バリ島ウブドでは古くから伝統文化を大切に育み、その豊かな文化・芸術に魅了された人々が世界中から集まり、国境を越えた交流が続いている。これまでも仮面博物館には、日本の文化芸術団体による公演や文化交流の場を提供していただいており、新たに日本の仮面を展示するパビリオンが開設されたことを本当にうれしく思う。バリの観光が再開され、再び多くの観光客が訪れるようになったこの機会に、日本パビリオンを通じて海外の多くの方に日本の文化に触れていただければ」と祝辞を述べた。
同館があるマス村と25年以上にわたり交流が続いている島根県美郷町からバリ舞踊団「ミサト・サリ」がZoomで参加し、セレモニーでのガムランの生演奏に合わせ日本からバリ舞踊を踊るというZoomでのコラボも披露された。
セレモニーの様子はユーチューブで生配信された。