インドネシア・バリ島のサヌール地区にある学びの家「RUMAH KECIL(ルマクチル)」が9月、1周年を迎えた。
インドネシア語で「ちっちゃな(KECIL)家(RUMAH)」という意味を持つルマクチルは、1歳~6歳の子どもたちが学ぶキッズ・ラーニング・センターだ。州都デンパサール市の南エリアにあるビーチリゾート「サヌール海岸」にほど近い場所に位置する。
園の最大の特徴は、全てにおいて「子どもたち中心」の思想が貫かれている点。成長盛りである子どもたちの心身への影響を一番に考え、建物は通気性を最優先に考慮し、素材や加工法にもこだわった木材が床として使われている。飲み水だけでなく園内で使われる全ての水にも強くこだわり、「きれいな水が子どもの健康の基となる」という信念を掲げる。
おやつやランチで提供する食べ物の品質も同様で、日本の家庭料理をベースにした、素材本来のうま味を生かした栄養価の高い料理は、子どもたちだけでなく保護者たちにも人気だ。幼年期の心身発達における食べ物が果たす役割を重要視し、食べるだけでなく食材を使った遊びや調理も日々の教育として取り入れられている。
インドネシア人や日本人だけでなく、サヌールエリアに住むさまざまな背景を持つ外国人たちの子どもも多く、多様性も豊かだ。そうした環境の中、他者とポジティブに関わろうとする姿勢も自然と身に付く。
創設者はバリ在住歴16年になる日本人の石踊千夏さん。語学学校「Siki」を運営する傍ら、自身の出産を機にルマクチルをスタートさせた。
現在、5日間の体験入園コースを35万インドネシアルピアで行っている。