バリ島ウミガメ保全センター(SABA ASRI BALI SEA TURTLES COMSERVATION)Saba, Blahba-tuh, Gianyar, Bali TEL:082144039610)で現在、今年ふ化したウミガメの赤ちゃんの放流がピークを迎えている。
ウミガメ保全センター、センター長のkikikさん(左)、スタッフのmadeさん(右)
インドネシアで見られる海ガメの種類は6種類。バリ島の浜辺もウミガメの産卵地としてアオウミガメ、アカウミガメ、タイマイの3種類を見ることができる。ウミガメの産卵は雨の少ない乾季の5~7月とされ、その後、絶滅危惧種のウミガメの生存率を上げるため、ふ化したカメは3カ月以内に放流される。
ウミガメ保全センター、センター長のkikikさんは「私はサバ村出身。サバビーチで産み落とされた卵が野良犬やオオトカゲに食べられたり、ビーチを訪れる人たちが卵があるのを知らずに砂浜の上を歩いて、ふ化できず死んでしまったりする様子を見てきた。そこで、卵を家に持ち帰り自宅でふ化させて海へ放流する活動を2007年ごろから一人で始めた」と話す。
しかし、絶滅危惧種のウミガメを飼うのは法律で禁止されているため、保全する施設を作りたいとkikikさんはギャニャール県に申請。これが受理され2014年、SABA ASRI BALI SEA TURTLES COMSERVATIONウミガメ保全センターが開設された。
コロナ前は多くの人が訪れ放流イベントも行われていたが、コロナ禍の現在は訪れる人もほとんどいない。卵を保護している場所には屋根は付いているが穴が開いている箇所もあり、修理するのも難しい状況だ。昨年は1万匹、今年は既に7000匹を放流しているが、来場者は無く、ボランティアとセンタースタッフによる無償の放流が続いており、センターの継続も大変厳しい状況となっている。
kikikさんは「ここを訪れた人に、ウミガメを守ることの大切さを通して海や浜辺を汚さないことの大切さ、環境保護の大切さを知ってもらいたい。そして保護センターを維持しウミガメを守り続けることができるよう、以前のようにたくさんの人たちに訪れてもらいたい」と話す。
施設は、入場料制ではなく、ドネーション・ボックスを置き寄付金で運営されている。ウミガメの放流は10月ごろまで行われる予定。「気軽に問い合わせのうえ、参加していただければ」と来場者を募っている。
開業時間は9時~17時。