バリ島ウブドに9月14日、一般社団法人「Earth Company」が「次の世代に継げる未来をつくる」というビジョンを掲げ、その価値観や世界観をそのまま体現したエコホテル「Mana Earthly Paradise」(Jalan Raya Sayan Banjar Emas, Gang Emas Sayan Ubud, Bali 80571、TEL +62 361 908 7788)をグランドオープンする。
バリ島は、観光産業で成り立つ一方でゴミ問題や水不足問題が深刻化しているため、ソーラー発電や雨水タンク、木を新たに一本も切らずに建てた施設、エコプロダクトなど、さまざまなエコテクノロジーを導入し、地球環境に配慮した暮らしを目指すことを目的に建設した。さらにこの事業の利益全額を「IMPACT HERO支援事業費」に充てるため、宿泊するだけで社会貢献ができる仕組みになっている。
土のうを積み上げて建てるアースバック工法で建築したエコ施設の6つのヴィラと、在来種のタネを自然農法で育てた食材を麹を使った調理法で提供する命を育む食養生レストラン、使い捨てプラスチック包材を使わず極力量り売りする、エコでオーガニックなプロダクトショップ、マーケットなど、次世代につなげる未来を実現する3つの施設から成る。
この循環型施設では5つの特長を挙げる。施設内の照明は100%ソーラーパネルで太陽光発電するほか、水は地元農民の貴重な水資源を奪わないように雨水を貯水タンクで濾過して循環。施設建設に使う建材全てをインドネシア内から取り寄せた廃材を使い、木を一本も切らずに建てた。キッチンや浴室から出る廃水も植物に無駄なく活用するほか、ヴィラ建設場所の土、土のう、有刺鉄線しか使わないため、簡単・安価かつ短時間で完成するアースバック工法で建設している。
同法人共同代表の濱川明日香さんと知宏さんは「この地球は私たちの子どもたち、孫たちから借りているもの。子孫にとって、私たちが良い先祖であるためにもMana Earthly Paradiseは地球を愛し、全ての生命を尊重する気持ちを育む場所になることを目指している」と話す。