バリ島ウブドのアルマ美術館で12月5日・6日、「第1回バリ・ワールド・ミュージック・フェスティバル（BWMF）2015」が開催された。

ギタリストBalawanのパワフルな演奏

　スンダ出身のジャズ・ミュージシャンDwiki Dharmawanとバリ島のAntida音楽プロダクションが主催する同イベントはインドネシア観光省が協賛して開催。インドネシア国内外のミュージシャン19組が出演する。

　同館のオープン・ステージが、「音楽を通じて、愛、平和、寛容を祝う」というコンセプトの下、さまざまな国、さまざまな地域のミュージシャンたちによる、伝統音楽の再発見、文化交流の場になった。

　会場は2つのステージに分かれ、出演者たちは交代で演奏。観客が2つのステージを行き来するユニークな手法が取られた。ステージはマッピングを使った芸術的デザインが施され、各楽曲を盛り上げた。

　出演ミュージシャンは、インドネシア、イギリス、ヨルダン、スイス、トルコなど各国から参加し、民族音楽とジャズが融合したステージを披露。バリ島の人気ギタリストBalawanさん、インドネシアを代表するロックバンドGIGIのバリ人ギタリストDewa Budjanaさんのステージの際は、ローカルの観客から大きな歓声が上がった。

　日本からはオーボエ奏者のTomocaさん、地元バリのグループPlanet BambooのダンサーとしてSakoさんが参加。

　同館では、インドネシアや中東の民族音楽と民俗楽器のワークショップが無料で行われた。

　同イベントは、2016年には12万人の観光客誘致をターゲットとするインドネシア政府による政策の一環で、バリの民族音楽や今回の著名ミュージシャンの出演は外国人観光客や、国内観光客、特に音楽愛好家を誘致するための強力な突破口になるであろうとの期待が高い。