バリ島屈指のビーチリゾート、サヌール地区で12月16日早朝、住民らによる子亀の放流が行われた。
主催したのは同所で創業60周年を迎える「Segara Village Hotel」。「Trash Hero」「Malu Dong」「Eco Bali」などの環境グループが協力、参加した。
夜が明けたばかりの午前6時半、住民、ホテルの宿泊客、地元中学生約300人がSegara Village Hotelの前のビーチに集まり、子亀の放流に先立ち約1時間、ビーチを清掃した。
趣旨に賛同して参加した環境団体の一つ「Trash Hero」は2013年にスイス人のダイバーがタイではじめたムーブメントで、毎週ビーチクリーニングを行う動きは現在、世界中に広がっている。環境グループのメンバーらが「燃えるゴミと燃えないゴミの区別」を説明すると、参加者らは次々と質問をするなど、ゴミ問題への関心の高さをうかがわせた。質問した中学生、コマンくんは「質問したら逆に質問を返された。僕の答えは間違っていたが、新しいことを覚えたから、とてもうれしい」と話していた。
最後に参加者全員で子亀を放流。海へと泳ぎ出る子亀に参加者らが声援を送る中、制服のまま海に飛び込んで泳ぐ中学生らの姿も見受けられた。
「バリ島は深刻なゴミ問題を抱えている。創立記念のイベントの一環として、宿泊客、地元の中学生、環境問題に取り組む地元住民が一緒に参加できる催しを企画した」と主催者は話す。