バリ島第2の人気観光地であるウブドの南隣にあるマス村で12月5日~7日、お面を使った伝統芸能「FESTIVAL TOPENG NUSANTARA」が行われた。
TOPENGはお面の事。700年以上も続く村の伝統工芸のTOPENGをギャニャール県の全面協力で開催。それに伴い、お面を実際に使った伝統芸能である踊りの披露も夜間に披露された。
木彫りの村として広く知られるマス村では、さまざまな木彫り製品が作られており、その歴史は15世紀から伝わるとされている。
フェスティバルが開催されるのはマス村のメーン広場でもあるタマンプレ寺院広場。かつてテガルタジュン村に15世紀の古代ジャワ王国でヒンドゥ教を信仰していた高僧のニラルタが迫害から逃れてたどり着き、その地で持っていたつえを土に刺したところ、木が育ち、その木に黄金の花が咲いたことによってマス村(マスはインドネシア語で金の意味を持つ)と名称が変わった。神のお告げとして高層が木彫りを提唱、後にマス村全体に広がり村民の生活も向上。そうしたニラルタの偉業をたたえるため、亡き後に亡きがらを収めたのが同寺院だ。現在でもバリヒンドゥ教の送り盆に当たるクニンガンには、高層ニラルタの亡きがらに手を合わせるため、バリ全土から参拝客が押し寄せる。
会場にはバリ島をはじめ首都ジャカルタのあるジャワ島のソロやジョグジャカルタなどからも各地域の歴史や伝統を伝えるトペン作りの製法や技術の披露もされているほか、展示会も開催。
同フェスのため国からの援助として5億ジュタルピアを取り付けた村長のユダさんは「下火になっている伝統工芸を、このフェスを通して再び光を取り戻したい」と意気込みを見せる。
入場無料。マス村日本語サイトから問い合わせが可能。