バリ島に隣接し橋でつながる島「スランガン島」のサケナン寺院で4月16日、多くのバリ島民が「土地の浄化の祈り」をささげた。
ヒンドゥ教のしきたりに基づいた行事を行うバリ島で、特に重要な行事の一つにガルンガンがある。ガルンガンとは「善が悪に勝利した」ことを象徴する日で、先祖の霊を祭るヒンドゥ教徒の行事だ。ペンジョールと呼ばれる竹の飾りを各家庭の門に掲げて先祖の霊を迎える、日本のお盆に似た行事だ。1カ月を35日と計算するウク暦に基づき、210日に1度に行われる。
このガルンガンから10日後の4月15日、「先祖の霊を天界に送り返す日」であるクニンガンの行事が行われる。各家庭では黄色いご飯「ナシ・クニン」を作って供える。
クニンガンの翌日には「土地の浄化の祈り」をささげるため、バリ島と橋でつながる島「スランガン島」のサケナン寺院に多くのバリ島民が早朝から詰め掛け寺院は夜が明けきらぬうちからにぎわった。
「今はバイクで参拝できるが、橋がかかる前はジュクン(バリ式の漁船)で島に渡らなければならなかった。あのころが懐かしい。今はバイクが多いのでほこりがすごい。橋がかかる前はもっときれいだったよ」と参拝者の一人、グシさんは話す。