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バリ島の漁師保険制度、始まる 初の支給は息子を亡くした母親に

初の支給は息子を亡くした母親に

初の支給は息子を亡くした母親に

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 バリ島で760人が加盟する漁師組合「Forum Krame Bendega Bintang Laut Kota Denpasar」の生命保険制度がデンパサール市長によって認可され、2月23日に初めての支給が行われた。

デンパサール市長が自ら訪問した

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 海に囲まれたバリ島で、漁師は勇敢な男性たちの伝統ある職業として尊敬されている。しかし観光産業などに比べ大きな危険が伴う割には収入が低く、蓄えのある世帯は少ない。「漁師の妻は取れた魚の処理などを手伝うほかは、子育てと家事に専念している。もしものとき、残された妻子はすぐさま路頭に迷ってしまう」と、組合のアダ会長は話す。

 バリ島の漁師組合では昨年、デンパサール市に漁師のための生命保険制度を申請、今年になって認可された。初の支給は2月23日、漁師で一人息子のニョマンさんを亡くした母親を、デンパサール市のIda Bagus Rai Dharmawijaya Mantra市長が自ら訪問し、生命保険金1億6,000ルピアを届けた。亡くなったニョマンさんは母親と2人暮らしで、亡き父の後を継ぎ、漁師として生計を立てていたという。

 保険料は市が負担し、漁で遭難して死亡した場合は2億ルピア、その他の死亡原因の場合には1億6,000ルピアが遺族に支払われる。

 「伝統的職業を守り続ける漁師と家族が安心して仕事を続けられるよう配慮した」と市長は話す。

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