バリなどで日食 海外から天体ファンも来島、島の正月ニュピと重なる

太陽と月が重なる日、バリ島は正月を迎える

太陽と月が重なる日、バリ島は正月を迎える

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 バリ島で3月9日、部分日食現象が観測される。

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 バリ島での太陽の欠け始めは7時22分ごろ、太陽が完全に隠れるのは8時27分ごろ。この日はバリ島の正月ニュピでもあり、神聖なニュピの日に起きる天空のイリュージョンに「何かスピリチュアルな出来事が起きるのでは」と期待するバリニーズも少なくない。

 バリ島では約8割の部分日食だが、インドネシア本島やその他の島では皆既日食が観測される地域も多数ある。 

 インドネシア国立航空宇宙研究所の発表によると、今回の日食は、西からスマトラ島、バンカ島、ブリトゥン島、カリマンタン(ボルネオ)島、スラウェシ島、テルナテ島、ハルマヘラ島などの島々を横切る。また、今回の皆既日食はインドネシアから太平洋にかけて起きることから、インドネシアが最良の観測地となる。そのため、天文の専門家を同行した皆既日食ツアーなど海外の天体ファンに向けた多くのツアーが予定されている。

 皆既日食に関してインドネシアでは1983年6月、インドネシア政府によって全国民が観測することを禁じられた、という歴史がある。当時の故スハルト大統領からの指令を受け、情報省大臣が「皆既日食はテレビまたはラジオのみで確認するよう通達した」という。ある出版社が27ページの「皆既日食を安全に見る方法」という雑誌を出版したところ、東ジャワ政府が全て押収した。バンドンの大手メガネ工場 が皆既日食観測用のメガネを発売したところ、政府から発売禁止にされ、これにより同工場は1万8000点ものメガネを処分したという。そして多くの一般市民は皆既日食の時、家の中に隠れていたとされる。

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