バリ州ギャニャール県ウブド村にあるアグン・プリアタン王宮で9月13日、「パルマン・アグン(Paruman Agung)」と呼ばれる集まりが行われた。
パルマン・アグンはオランダの植民地時代の1938年、オランダにより設立された政治的な影響を持った議会。当初はバリ島の政治的な事情や農業、教育、インフラなど、さまざまなことを決定するために選ばれたメンバーによって形成。その後、日本の占領統治時代にも続けられ、1946年にはメンバーのほとんどが各地の王族となった。
近年、バリの慣習・文化の維持やインドネシア政府との協力を高めるために再び開かれるようになり、今後は毎年開かれる予定だという。
今回は、バリ島にある各王宮からの代表のほか、バリ州のクトゥ・スディクルタ副知事も参加。バリ固有の慣習と文化を、さらに繁栄させる役割を持つ各王宮間の連携を強めることや、王宮自身が持つ品格を高めることなど、バリ島の慣習と文化を維持することへの決意を新たにする目的で開かれた。
クルンクン県の王であるイダ・ダレム・スマラ・プトゥラ氏は「近代化、グローバル化が続く世界の動きの中で、バランスを取りながら、どんな時代にもバリ島独自の文化と慣習が維持できるよう、有識人がもっと民衆に近づいていくべき」と開会に際して述べた。
スディクルタ副知事は「バリ文化の発祥は王宮だったので、バリの文化に王宮の存在は必須。どうすれば、これからもバリの文化や慣習を維持することができるのか、これからのバリ島を支える新しい世代、あらゆる方面から真剣に考え、そして、取り組む事が必要」と述べた。